木村タカヒロ日記 バックナンバー
日時 | タイトル | 配信数 |
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2019/03/02(土) 10:00 | 【木村タカヒロ日記】Vol. 365 代打木村36歳(2001)ライブ日記 | 113 |
2019年3月2日
おはようございます。木村タカヒロです。
今日も代打ライブ日記ヨロシク!
No.36/March17/2001/at OJAS LOUNGE
5ヶ月振りのライブペインティングは、
尺八、ジャズピアノ、顔面という異色の組み合せ。
尺八は田辺冽山さん、ピアノは嶋津健一さん。
どんな顔面が出来るんだろ。
本番数日前に池袋の喫茶店で
田辺さんと打合せをした際、
「途中で吹くのやめちゃってもいい?」
なんてニヤッと笑いながら言われちゃって、
え?そんなあ、吹くのやめちゃったら
描けないじゃない、と慌てたが、
「いや、吹いてないときも
演奏してるんですよ」だって。
行間を読むってやつだな。
よっしゃ、気を引き締めて挑もう。
「何か尺八でやってほしい曲ある?」
と聞かれたので、
「グリーンスリーヴスの尺八バージョンなんて、
聞いてみたいです」と一応お願いしておいた。
当日、少し遅れて会場に入ると、
ちょうどその曲のリハをしていたので、
わ、いま聴いたらもったいない、
と慌てて外に出る。
午後7時スタート。
尺八のかわいた音が会場に鳴り響く。
う~ん、きれいな音色だ。
ゆっくりゆっくり筆を動かす。
が、なかなか音と噛み合わない。
静かに。落ち着いて。焦らずに。
僕の気持ち次第だ。
田辺さんの尺八はまったく絵に
影響されることはない。
厳かに悠々と鳴っている。
この音と関わるにはどうしたらよいか。
気を静めるしかない。
目を閉じてみたり、深呼吸してみたり。
と、そんなデリケートな僕の気持ちを
引き裂くようにものすごいテンションの
ジャズピアノが入ってきた。
「お、お?」激しさが増す。
静寂モードから戦闘モードへ。
筆の動きが早くなる。
「ようし、喧嘩だ」僕はピアノの音に
立ち向かうように筆を動かした。
が、次第に物足りなくなってきた。
なんとなく、嶋津さんが僕の動きに
合わせてるだけのような気がしてきたのだ。
色が変る度に音も変る。
僕は喧嘩をしたいのに。
ぶつかり合いたいのに。
ああ、俺ひとりで盛り上がっちゃってもう、
こうなりゃ突っ走ってやるモードに突入し、暴走。
腕(というより肩)を振り回し、
バッシャバッシャと絵具をたたきつける。
ぐっちゃぐちゃ。
前半が終了し、嶋津さんに
「僕に合わせてくれなくてもいいですから。
今日は気持ちよく喧嘩しましょう」
と生意気且つ身の程知らず且つ
ひとり盛り上がりモードの僕は、
言葉で喧嘩を売ってしまった。
後半がスタート。
ようし、ジャブ、ジャブ、
ストレート、アッパー!
僕は矢継早にパンチを繰り出すが、
ひょいひょいとかわされ、
カウンター一発ドン。
弱る僕はロープに追い詰められボコボコ。
そんな攻防が続き、
顔面が生まれては壊れたりしながら、
ライブは進行していった。
いよいよ大詰め、
目玉を描こ込もうとしたとき、音が消えた。
あれ?二人とも演奏をやめちゃった。
ものすごく不安になり、筆も右往左往。
ああ、こんな状態がいつまで続くの?
再開してからも動揺はおさまらない。
はやくグリーンスリーヴスが聴きたい。
そうか、最後にこの曲がきて
互いの健闘を讃えて抱き合っておしまい、
という段取りだな。
しかし、最後まで抱き合うことはなかった。
握手すらさせてもらえなかった。
大人を怒らせてしまった。完敗。
嶋津さんおそろしや。
ジャズピアノの恐さ思い知る。
田辺さんは終始不敵な笑みを浮かべ、
優雅に尺八を演奏されていたそうです。
ああおそろしや!
打ち上げで、
「楽しかったね、またやろうよ」とお二人。
あわわわわ。
修行して出直します。
良い週末を!
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