木村タカヒロ日記 バックナンバー
日時 | タイトル | 配信数 |
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2019/05/20(月) 12:10 | 【木村タカヒロ日記】Vol. 444 負けない | 136 |
2019年5月20日
こんにちは。木村タカヒロです。
昨日の続き。
もう一人の女性は、
快画法で何枚か描いたあと、
「私はピカソや岡本太郎のような、
デフォルメとかラフな絵が
好きじゃないんです」
と不服そうだった。
あとで見た彼女の感想カードには
「絵の技術を学ぼうと
やる気満々で来ましたが」
と書いてあり、
絵の技術をまるで教えない快画に
来る場所を間違えたと思ったのだろう。
自分の中から、自分が好きではない絵が
出てきてしまった。
「ありゃ、出てきちゃった。これ嫌だな」
それでOK。
そのうえで、もしかしたら、
この中にキレイな箇所があるかも、
という意識で観察してみよう。
「やっぱダメ、嫌だ」
それもOK。
そんな実験と観察が快画なんです、
と僕が説明しても、真顔……。
それでも、一番前の席で、
最後まで熱心にワークに取り組み、
ずっとノートにメモをとり続けていた。
実際のところ、彼女の生み出す線や
フォルムはとても素晴らしく、
額装して飾っておきたいくらいの
クォリティだった。
この、本人が求めてない本人の魅力に
本人が気づくのは(←ややこしい)、
とても難しい。
「いやだから、
あなたは素晴らしいんですよ」と
他人がいくら言ったところで
のれんに腕押しだ。
だから、「自分」をいったん脇に置き、
事象そのものをただ眺めて、
そこから何かを発見しようとする
「見る力」が必要になってくる。
「絵の技術を学ぼうと
やる気満々で来ましたが」という
彼女の感想カードには、
続けてこんなことが書かれていた。
「描く力は見る力ということを知り、
自分の中で絵を描くことの意味を
考える時間となりました。
今まで様々なことにチャレンジをして
上手くいかなかった原因も
自分を客観視できないことだと
認識することができました」
講座のあとの飲み会に、
彼女も「少しだけ」と言って参加した。
僕の隣に座った彼女は、
「あそこでやめたら負けだと思った」
と言った。
そして飲み会の参加も迷ったが、
「参加しないと負けると思った」
と真顔で言った。
僕が「ファイターですね」と言うと、
やはり真顔でうなずいた。
良い一日を!
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