木村タカヒロ日記 バックナンバー
日時 | タイトル | 配信数 |
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2019/05/21(火) 13:50 | 【木村タカヒロ日記】Vol. 445 描かない | 136 |
2019年5月21日
こんにちは。木村タカヒロです。
また、昨日の続きです。
もう一人、女性でこんな方がいた。
快画ではいつも僕の顔を
違う描き方で3枚描いてもらうのだけど、
その方は、3枚とも輪郭のみで終わり、
目や口など顔のパーツは描かれていなかった。
これまで開催してきた経験上、
ほとんどの人は、枚数を重ねる毎に、
描けるようになる。
1枚目は輪郭だけだったのが、
2枚目で目が描けるようになり、
3枚目で顔全体が描けるようになる、
というふうに。
快画のテーマは「実験と観察」なので、
試みた結果、描けなかったとしてもOK。
というか、たった一本の線でも出現したら、
それは「描けた」ということになる。
輪郭だけの彼女の絵を見て僕は、
描けるフリをせずに、
「描けないものは描かない」
という意思のようなものを感じ、
ちょっと感動してしまったのだが、
それを皆の前で讃えるのは
慰めやフォローと勘違いされる
かもしれないと思い、
「うん、これでいいんです」
とだけ伝えた。
彼女は最後まで淡々とワークをこなし、
最後のほうには顔全体を
描くようになっていた。
あまり表情を変えず、
描いた絵に対しての思い入れも
特にないように見えたので、
楽しんでもらえたかどうか不安だったが、
嬉しいことに、
彼女も飲み会に参加してくれた。
その席で僕は、
描けないものは描かないという
姿勢がスゴイと思ったことを
彼女に直接伝えることができた。
一昨日の日記に書いた、
ネガティブを素直に語る女性。
昨日の負けたくないという女性。
そして今日の描かない女性。
快画は自動的に絵が描けるようになる
ワークショップと謳っており、
たしかにその通りなのだけど、
一方で、べつに描けなかったとしても、
描けない自分を許し、新たな視点でもって
自分のユニークさを発見できれば、
それでOK、というもの。
絵の描き方を伝えつつ、同時に
「描けなくてたっていい」ということに
気づいてもらえるように、
いかに講義を展開していくか。
今回、3名の女性が
飲み会に参加してくれたのは、
たまたまだったのかもしれないけど、
もしかしたら、
この日の講義ではいつにも増して
うまく伝えられたのかもしれないと、
嬉しい気持ちになった。
良い一日を!
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