木村タカヒロ日記 バックナンバー
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2019/06/05(水) 16:50 | 【木村タカヒロ日記】Vol. 460 代打木村34歳『OIL PAINTING』 | 141 |
2019年6月5日
こんにちは。木村タカヒロです。
やはりどうも脳味噌が働かず、
腕振り運動の報告くらいしか
書くことが思いつかないので、
しばらく代打でいきます。
2000年6月2日から
一ヶ月に渡って開催した
渋谷パルコ展のパンフレット
巻末テキストから。
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『OIL PAINTING』
僕が油彩に興味を持ったのは、
1992年に見たカイムスーチン展が
きっかけであった。
スーチンの絵からは、
画家の情熱や衝動が
ビュンビュン放出されていて、
僕の体にグサグサ突き刺さった。
それまで「絵は見るもの」と
思っていた僕は、体温が上昇し、
どんどん開放されていく体で
絵は感じるものだということがわかった。
絵の向こう側にはスーチンがいて、
その絵を描いているときのエネルギーが
はっきりと伝わってきたのだ。
油彩というのは生々しくて艶かしい。
そして悩ましくもある。
画家の迷いや不安や興奮が生々しく、
油とギトギト戯れるほど艶かしく、
そしてなかなか収まりきらない悩ましさ。
そうした一瞬一瞬の作者の状態が
時間を超え、時代を超えて、
リアルに伝わってくる。
それはちょうど、
高速シャッターで撮った
水しぶきのようで、
飛び散るものの断片を
キャンバスに焼きつけているようだ。
「僕に飛び散るものはあるか」
そう自問しつつも、
「描きたい」という衝動に嘘はない、
というか、描かずにはいられない
という感じだった。
僕にとって油彩は、
そういった「描きたい!」という
原始的且つ強烈な欲求を
具現化する画材である。
だから真向勝負。
細工はできないし、頭も使えない。
モチーフは「顔面」だけ。
僕が何も考えず、
感じながら描けるのは顔の絵だけだから。
しかし、そんな純粋な欲求が
年中あるわけではなく、
また、真向勝負できるだけの体力も
なかったりするので、
エネルギーをためこんで、
充満したところで一気に吐き出す。
僕にとって油彩は、
誰にも邪魔されたくない、
誰の言うことも聞きたくない、
成功も失敗もないという、
絵を描くという行為のなかで、
かなりプリミティブなものである。
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楽しい夜を!
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