木村タカヒロ日記 バックナンバー

2018年5月5日

おはようございます。木村タカヒロです。

昨日の代打日記のなかに、
アニメーターの金田伊功さんから
父への手紙のリンクがありましたが、
ちょっと補足します。

１５年前に新宿で行われた
「タイガーマスクと木村圭市郎」特集
というトークショーに
金田さんはお客さんとして
見に来られていたのですが、

トークショーが終わって、
金田さんが客席の中から
父に歩み寄り挨拶すると、
周りのファンから
「お〜歴史的ツーショット！」
と歓声がおこりました。

そのときの模様⇩
http://www.style.fm/log/08_event/event12.html

僕は当時からアニメ業界に疎く、
なにがすごいのだろう？と思い、
あとで調べてみたら、
アニメファンのあいだで金田さんは
父よりもずっと知られている
人気アニメーターであることがわかりました。

父は多くのアニメーターを育て輩出しましたが、
たまにこんなことを言っていました。

「アニメーターは偏屈なやつが多いから、
俺に教わったって言いたくないんだよ。
自分一人で上手くなったと思ってる」

だから、このファンレターを読んだ父は
「いいやつだなー」と大変喜んでいました。

トップアニメーターでありながら、
堂々と（というより無邪気に）
ファンごころを語れる金田さんが、
とても素敵に見えたので、あんなふうに
日記に書いたんだと思います。

残念ながらトークショーの５年後に
金田さんは急逝されましたが、
当然ながら、金田アニメは
ずっとファンのあいだで語り継がれていくわけで、

「素晴らしい作品を残してくれてありがとう」
とファンが思うように、
「手紙を書いてくれてありがとうございます」
と僕は感謝しているのです。

描いてみた。弱そう……。