2018年3月9日
『食べる女』作者の筒井ともみさんとのお付き合いは、 2003年に僕が担当した劇団円の芝居『西へ行く女』の ポスターをたまたま劇場で見た筒井さんが、 当時筒井さんの担当だった講談社の編集者に 「あれを描いたやつを突き止めて連絡せよ」と指令をだし、 その編集者から僕のところへ 「脚本家の筒井ともみさんが木村さんに会いたがっているので いちど食事をご一緒しませんか」と電話がきて、 六本木のレストランで会食したのがはじまりでした。
会うなり開口一番、「あなた、食いしん坊?」と聞かれ、 それまで自分が食いしん坊だと思ったことはありませんでしたが、 緊張していたこともあり「はい、食いしん坊です」と答えると、 「それはよかった。私は食いしん坊の人が好きなの」と笑い、 「さあ、食べましょう」とメニューを見て色々と注文してくれました。
その後、単行本『食べる女』、『続・食べる女』の装画、 東京カレンダー連載エッセイ挿絵、 女性誌マキアの小説連載挿絵など、5年くらいご一緒しました。 連載中も何度か「あなた、食いしん坊よね?」と、 筒井さんお気に入りのお店に連れていってもらいました。
『食べる女』が映画化されるということで、 筒井さんから電話があり、先日10年振りに再会し、 荻窪の蕎麦屋「本むら庵」に行って 昼間からお酒を飲み、旧交を温めました。
僕はそんなに食いしん坊ではありませんが、 メシをうまそうに搔っ食らう食いしん坊の男を、 頬杖をつき、目を細めながら眺める女性って 可愛いらしいなあ、と思うので、 自分もガツガツとどんぶり飯を搔っ喰らい、 頬杖つかれてみたいという願望はあるのですが、 どうせ喉につかえてゴホゴホとむせ返るにきまってるので、 たぶん、叶わぬ夢ですね。
『西へ行く女』ポスター
人と出会うきっかけはいろいろありますが、 経験上、絵がきっかけの人(自分の絵を気に入ってくれた人) との出会いは最強です。
それでは良い一日を!
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