木村タカヒロ日記 バックナンバー
日時 | タイトル | 配信数 |
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2020/05/28(木) 13:30 | 【木村タカヒロ日記】Vol. 817 木村相貌物語7「両腕」 | 143 |
2020年5月28日
こんにちは。木村タカヒロです。
昨日のつづきです。
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GYAO第一話は不本意な結果と
なってしまったが、
一ヶ月間のチーム制作のなかで
スタッフ個々の持ち味を把握できたことで、
ようやく適切な役割分担が
できるようになった。
男子スタッフたちも
担当パートを限定することによって、
僕が当初目論んでいた、
「キムスネイクX彼らの個性」を
表現できるようになってきた。
とはいえ、時間不足は変わらない。
やはりGYAO以外の僕の仕事が多すぎて
なかなかアニメ作業に
取りかかれないのがネックだった。
自宅でイラスト仕事に追われ、
工房に行けば、スタッフへの指示や、
ベストハウスに使うタレントキャラ起こしの
アナログ作業に時間を取られる。
皆がGYAOの作業をしているあいだ、
僕は工房の片隅で絵の具を使って
せっせとキャラ描きに従事する。
なかなかアニメ作業に移れない。
あるとき、女子二人が、
「木村さんの描き作業、
私たちにできるかどうか、
やってみましょうか」
と提案してきた。
「いやいや、これは無理だよ」
僕は一笑に付した。
なぜ、わざわざプリントした写真に
加筆するかというと、
アナログテイストを加えることによって、
オリジナリティーを表現したいからであり、
そのオリジナリティーとは、
絵の具の滲み具合いや筆のタッチなど、
僕の感覚的要素が多分に含まれているので
他の人が一朝一夕に習得できるものではない。
まあでもFLASHアニメで
よもやの三好ブレイクもあったことだし、
「ダメ元でやってみるか」と
二人に描かせてみた。
三好は早々に「できん」と言って
アニメ作業に戻った。
松本は、そこそこ描けたが、
納品レベルのクォリティーには程遠かった。
僕は「そりゃ急には無理だよな」と言って
作業を続けた。
ところが、数日後にまた描かせてみると、
一気に納品クォリティーになっていた。
「なんだこれすごい!」
僕は驚いた。
松本は自主練をしたようだった。
GYAOのアニメは三好に譲ったが、
ベストハウスは「獲りにいく」と決めて
気合いを入れたのかもしれない。
こうしてベストハウスのキャラ描きは
松本の担当となった。
そしてベストハウス以外の、
GYAOのアニメに出てくるアイテム描きも
すべて松本に任せた。
二人は文字どおり、僕の片腕となった。
いや、アニメと手描きの両方だから、両腕か。
スタッフ募集のときに、
「女の子がいたほうがいいっしょ」
というプロデューサーの「気分」で入った
未経験の二人がこんなことになろうとは。
あのとき僕は、女性がいると
気を使ってしまうし、
もともと男子校の体育会系なので、
男だけでガシガシ作るのが
性に合ってると思っていた。
フタを開けてみると、
女子二人とガシガシになっていた(笑)
二人は「できない」と言うことがなかった。
そして僕から振られた仕事は
必ず最後までやり遂げた。
つづく
ーーーーーーーーーー
良い一日を!
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